育児休業給付金がずるいと言われる理由3選|わざと延長する人もいる?

育児休業給付金がずるいと言われる理由3選|わざと延長する人もいる?
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育休の取得者には、給与の一部が補填される「育児休業給付金」という制度があります。満額とはいかないまでも子育てをしながら金銭を得られるので、非常にありがたい仕組みです。実際、0歳から1歳までは親としても初めての経験ばかりですから、仕事との両立は大変です。

しかしながら、一部の人は育児休業給付金に対して「ずるい」という感情を抱いているようです。一体、どうしてネガティブな感情が生まれてしまうのでしょうか?

この記事では、育児休業給付金がずるいと言われる理由を解説しています。また、「わざと延長する人もいるのか?」という疑問について考察しているので、育休について知りたい人は参考にしてください。

目次

育児休業給付金がずるいと言われる理由3選

さて、育児休業給付金がずるいと言われるのは、どうしてなのでしょうか?

その理由は大きく3つあると考えられます。

理由1 支給金額が多い

第1に、育児休業給付金の支給金額が多いことから「ずるい」と言う人たちがいます

実のところ、育児休業給付金で支給される金額は「休業開始時の賃金日額×支給日数×67%」です。具体的に言うと、育休開始前の半年間で120万円(月額20万円)の賃金を得ていた場合、休業開始時の賃金日額は120万円÷180日=6,667円です。支給日数を30日とすると13万4000円の給付金が得られます。

半年後も給与の50%は保証されているので、育休中であるにもかかわらず、それなりの金額が一定頻度で振り込まれるわけです。子どもに恵まれて、お金にも恵まれるなんて羨ましいというのが「ずるい」と感じる人の本音なわけです。

支給金額の仕組みについて知りたい人は厚生労働省の公式HPをチェックしてください。

理由2 自分は育休を取れなかった

第2に、「自分は育休を取れなかった」という立場の人からすれば、育児休業給付金に対して「ずるい」と感じるのも肯けます

例えば、無期雇用だったり、正社員になる前は業務委託で働いていたりする場合、会社から育休の取得を拒まれることがあります。その場合、仕事と子育ての両立にかなり苦労したはずなので、育児休業給付金をもらっている人に対してネガティブな感情を抱くのも理解できます。

条件が違う以上、その権利を行使するのは自然なことです。それでも、感情的には納得できないのが人間です。やっかみの対象にならないように自慢げな態度を取るのは絶対にやめましょう。

理由3 働いていないのにお金をもらう

第3に、働いていないのにお金をもらうことに対して「ずるい」と感じる人もいます

たしかに、子育ては家庭の事情です。それにもかかわらず、仕事をせずにお金をもらうのですから、不労所得と捉える人もいるでしょう。とりわけ、日々の業務に追われている人からすれば、羨ましいと思っても仕方がありません。

しかしながら、育休は子育てと仕事を両立させるための制度ですから、条件を満たしている人が取得するのは当然です。出産を機に優秀な人材が退職するのは会社としても損失ですから、休んでも復帰してもらったほうがよいのです。

育休をわざと延長する人もいる

原則として、育休は養育する子が満1歳の誕生日を迎える前日まで取得できます。しかし、保育園に入所できないなどの事情がある場合、満2歳まで期間を延長できるのです。

なかには、この仕組みを悪用して保育園にわざと落ちて無理やりに育休の期間を伸ばそうとする人もいます。流石に「ずるい」ですよね。

もちろん、バレて返金するなんてこともあるわけですが、制度の欠陥を掻い潜ろうとするモラルハザードが生まれる可能性があると思うと、真面目に働く人からすればバカバカしいなんて愚痴を言いたくなるのも理解できなくはありません。

職場の信頼関係がないと育休も崩壊する

とはいえ、育休から戻ったときに、職場の人たちが納得しないような不公平な制度の使い方が発覚すれば、本人に居場所があるとは思えません。

そもそも、休んだ分は上司や同僚、後輩がカバーしていることを考えると、育休を取得した本人との信頼関係がなければ、復帰を心から歓迎するのは難しいと言わざるを得ないでしょう。むしろ、戻ってくることに対してネガティブに感じる人も出てくるはずです。

実際、1年近く通常時よりも仕事が増える人もいるわけですから、しわ寄せを快く受け入れるだけの人間関係がしっかりないと、「たまったもんじゃない」と思うのも仕方がありません。だからこそ、産休や育休を取得する前から職場の人たちと良好な関係を築くことが大切なのです。

当然ながら、育休は権利です。条件を満たしている限り、それを行使するのは正当な手続きと言えます。しかしながら、制度を適切に利用できたとしても、会社のメンバーが納得していなければ、育休が終わった後に苦労することになります。

復帰を前提にしているからこそ、日頃からの勤務態度やコミュニケーションのなかで一緒に働く人たちを考慮する振る舞いは求められます。それを無視すると、育休は名ばかりで崩壊していくのです。

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