みなさんのなかには、一度会社を休むと次から出社するのが苦痛で悩んでいる人たちもいるはずです。なかには、退職を考えるくらい深刻な悩みに発展することも決して珍しくはありません。特に、真面目で他人の気持ちを受け入れがちな人からすれば、一度のミスでも職務上の致命傷になると考えがちですから辛いですよね。
とはいえ、そもそも一度休むと行けなくなるのはなぜなのでしょうか?
この記事では、一度休むと行けなくなる理由について考察しています。また、休んでから仕事に行けなくなってしまったときにすべきこともまとめているので、対応に困っている人たちは参考にしてみてください。
一度休むと行けなくなるのはなぜ?
さて、一度、仕事を休むと、そこから行けなくなるのは、どうしてなのでしょうか?
その理由は大きく3つあると考えれます。
理由1 迷惑をかけることが耐えられない
第1に、他人に迷惑をかけることが耐えられず、一度休むと罪悪感で仕事に行けなくなる人たちもいます。
いうまでもなく、私たちは生きている以上、だれかしらにお世話にならなければいけません。実際、人間が母親から生まれる以上、これまでの人生を1人の力で生きてきたなんて人はいないのです。
しかし、自己肯定感が極端に低かったり、他人の感情を想像する力が強すぎたりすると、人に迷惑をかけることに対して恐怖を感じる場合があります。特に、自責の念が強い人に関しては、申し訳ない気持ちでいっぱいになって身動きが取れなくなってしまいがちです。
部下が一度休んでから出社してこずに悩んでいる場合は、まずは優しく声をかけてあげましょう。それも立派なマネジメントです。ただでさえ、自分を責めてしまいがちなのですから、他人から追い討ちをかけられると離職しても仕方がありません。
もちろん、人事上のリスクと考えるべき場合もありますが、相手の感情を包み込む懐の深さを身につけることで組織が充実する可能性も考慮すべきです。裏を返せば、責任感が強い人でもありますから、面倒だと無碍にすれば、貴重な戦力を逃すことにもなりかねません。
理由2 嘘がバレるのを恐れている
第2に、出勤日に休みを取得している場合、嘘がバレることに恐怖を感じていることが原因で一度の休みから行けなくなる可能性もあります。
例えば、なんとなく仕事に行くのが辛くなって、家族の病気や体調不良という虚偽を理由に休みを取得する人もいます。しかし、嘘を吐いた本人だけは真実をわかっているため、「もしかしたらバレるのではないか?」という恐怖を感じることになるわけです。
特に、悩みを抱えて相談しない人は嘘でも付かない限り、平日に休みを取得できないことも予想できます。しかし、真面目さゆえに吐いた嘘に縛られて出勤できなくなってしまうわけです。
その意味では、日頃から悩みを打ち明けやすい環境を職場以外に持っておき、性格に適さない手段を講じずに済むようにリスクヘッジしておくことも大切だと言えるでしょう。
理由3 日頃から我慢していた
第3に、日頃から我慢して仕事に臨んでいる場合、一回の休みをきっかけに戻れなくなるおそれがあります。
当然ながら、無理は長続きしません。自分の感情を押し殺しままの状態で居続けると、いつの日にか精神的にも、体力的にも限界を迎えてしまうでしょう。その期間に個人差があるとはいえ、いずれは崩壊します。
もちろん、仕事は楽しいことばかりではありませんし、嫌なことでも頑張らないといけないときもあるのは現実です。けれども、ふと仕事から離れたときに、「もう頑張れない」という感情が噴出して、引きこもってしまうリスクが高くなることも覚えておくべきです。
目的のない我慢は続きません。大切なのは「何のために耐えているのか?」について自覚的であることです。その答えが曖昧なら、ちょっとした休みをきっかけにして職場に戻れなくなるのは自然なことなのです。そのときは、思い切って退職するという選択肢も必要です。
仕事に行けなくなったらすべきこと3選
それでは、一度休んでしまったことを契機に仕事に行けなくなってしまったら、どうすればよいのでしょうか?
その答えは大きく3つあると考えられます。
その1 リモートワーク系の転職を考える
最初に、リモートワーク系の転職を考えるのもおすすめです。
そもそも、一度休んだら行けなくなってしまうのは「出社」という仕組みがあるからです。日常的に家で仕事ができるなら、気持ち的にも負担が減るのではないでしょうか。
とりわけ、近年では、インターネットで完結する仕事も多いので、在宅で仕事をこなして稼げる職種も増えてきています。技術を身につける必要があるなら、思い切って学び直しを視野に入れて、プログラミングなどのITに関するスキルを身につけるのも選択肢のひとつです。
生き方は多様です。選択肢もたくさんあります。追い詰められて苦しむ前に、命さえやり方なんてどうにもでもなるということを忘れないでください。もちろん、簡単なことではありません。悩んでいるときは視野が狭くなり、問題を解決するための手段を思いつかないこともあります。
しかし、良い意味で自分を苦しめている現実を直視しましょう。たまには、逃げたっていいんです。迷惑をかけられるリスクもあるのが組織なのですから、他人を気遣いすぎて人生の主役を捨て去るのはやめましょう。
その2 フリーランスとして生きる
続いて、フリーランスとして生きるのもよいかもしれません。
そもそも個人事業主として独立すれば、仕事に関しては思い通りになる幅が広がります。近年では、手に職さえあれば、独立したほうが稼げる業務領域も増えています。楽な道ではありませんが、自分にとって働きやすい道を選ぶのも大切です。
合わないことをいつまでも続けていれば、いずれは心身ともに疲れ果ててしまいます。特に、メンタルに関わる健康は中長期の治療が必要になるケースも少なくありません。自分が壊れる前に働き方を変える勇気を持って、行動してみるのもよいのではないでしょうか。
その3 思い切って退職する
最後に、自分の性格には合わなかったと割り切って、退職するのもよいでしょう。
理想を言えば、職場を去る時は上司や同僚から快く見送ってもらうのがよいですよね。しかし、この世は残酷なもので、仕事関係のつながりについては何ら慈悲を持つことなく、自己都合で評価が二転三転するのが常です。
自分ばかりがみんなのことを考える必要は一社員のあなたにはありません。もちろん、人の道として、道徳に生きるのも立派なことです。しかし、無理をしてまで働いたからといって報われるとは限りません。自分が努力した分だけ報われる環境を選ばないと損をします。
地獄のような環境で良い人でいる必要なんかありません。悪人が多い場所からは善人は去るべきなのです。そうでないと、利用されるだけ利用されて一生を台無しにしてしまうでしょう。近年では、退職代行という便利なサービスもあるので、嫌なら代理人を立てて逃げたっていいんです。
でも、逃げた先では、必ずやり直すと心に決めてください。逃げ癖がつけば、問題があるたびに転々として根無草のような人生になってしまいます。それでは、信頼は得られず、キャリアの評価も下がってしまい、不利な状況に追い詰められてしまいます。
しかし、やり直しは覚悟さえ決めれば、いつでもできることを忘れないでください。
無理をせずに長い人生を生きよう!
繰り返しになりますが、無理は長続きはしません。感情を犠牲にすると、その感情に後から追い詰められてしまうのが摂理です。あるがままの自分で苦労ができる道を選ぶ勇気と努力が大切です。
環境を変えるのは簡単なことではありませんが、転職や退職、フリーランスの道など、諦めなければ自分の適した職場を手にすることは可能です。諦める前に行動し尽くしてみましょう。あれこれと思い悩む前に、できることを全部やってみましょう。そうすれば、きっと自分らしいキャリアの描き方が見えてくるはずです。
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