生きていると思わぬ災難に見舞われることがあります。蜂に刺されるといった事故もまた、そのひとつと言って良いでしょう。恐ろしいことに、スズメバチのような猛毒を持っている種に身体を刺されてしまうと、最悪の場合は死に至るという危険があります。
とはいえ、「蜂に刺されたからといって仕事を休むわけにはいかない」と真面目に考えている人たちもいるはずです。実際のところ、腫れがひどい状態にもかかわらず、欠勤するのはまずいのでしょうか?
この記事では、「蜂に刺された翌日に仕事を休むのはありなのか?」という疑問について考察しています。また、実際に欠勤するときの説明方法や労災の判定可否にも言及しているので、蜂に刺された人たちは参考にしてみてください。
蜂に刺された翌日に仕事を休むのはあり?
さて、蜂に刺された翌日に仕事を休むのはよいのでしょうか?
結論から言えば、蜂に刺された翌日に仕事を休むのは問題ありません。
むしろ、呼吸が苦しくなる、嘔吐、下痢、意識が朦朧とするなどのショック症状が出ている場合は、すぐに救急車を呼び、医師の手当てが必要となります。重症ではない場合でも、刺された部位の腫れや痛みが増すこともあるため、一度病院に行くことを強くおすすめします。
しかしながら、「蜂に刺されたから休む」とだけ伝えるのは誤解を招くおそれがあります。具体的な症状や刺された経緯を含めて状況を丁寧に説明して、理解を得るよう努めることが重要です。そして、病院から帰宅したら、医師の診断結果を踏まえた報告を必ず行いましょう。
蜂に刺されて休むときの説明方法3選
とはいえ、いざ説明しようにもうまく内容をまとめられない人たちもいるはずです。実際、蜂に刺されるなんて本人からしても青天の霹靂ですから動揺するのも理解できます。ここでは、蜂に刺されて休むときの具体的な説明方法を紹介します。
方法1 状況と症状を伝える
はじめに、蜂に刺されたときの状況と具体的な症状を伝えましょう。その結果、上司や同僚が病院にいく必要があると判断すれば、休んでも違和感は全くありません。できるだけ電話が望ましいですが、メッセージを送る場合は以下の文章を参照してください。
お疲れ様です。本日〇〇時頃、スズメバチに右上を刺されてしまいました。当初は問題なく出社できると思っていたのですが、3時間ほど経過してから局部が腫れ上がり、明日病院に行って治療したいと思っているのですが、大丈夫でしょうか? その間、担当の業務につきましては本日中に必要なタスクをまとめて、
方法2 病院の受診結果を報告する
続いて、病院に行った後は結果を必ず報告しましょう。
組織活動にといて報告・連絡・相談は信頼関係の基礎を形成する重要なコミュニケーションです。逆を言えば、報連相を怠ると、状況を把握できないため、上司からネガティブに評価されるおそれがあります。本来であれば、仕事をしている時間に休むわけですから当然の反応です。
また、医師の診断を正確に伝えることによって根拠のある情報が共有されるので、病状が重たい場合は連続で休ませてもらえる可能性があるでしょう。
方法3 経過を共有する
最後に、怪我の経過を丁寧に報告しましょう。
特に、アレルギー反応などの重たい症状が出た場合、回復するまでに時間がかかるおそれがあります。上司からしても、部下の健康状態を把握しておく必要があるので、経過を適切に報告することによって管理がスムーズになるでしょう。
実際、会社を休むほどの重傷を負った場合、治ったことを報告しないと、まとな組織であれば周りも心配するはずです。そして、回復した後は迷惑をかけた人たちに一言、お礼を伝えるのを忘れないように心がけてください。些細なことですが、その積み重ねが信頼形成に繋がります。
仕事中に刺された場合の労災は認められる?
なお、勤務時間内で蜂に刺された場合は、労災は認められるのでしょうか?
結論から言えば、怪我と業務に因果関係がある場合は、労災が認められる可能性はあります。例えば、農作業中や森林での業務、建設現場などで虫に刺された場合、その事故は業務の一環として発生したものとして認識されることが一般的です。
以上のことからも、業務時間内で蜂に刺されているならば、労災の対象になるかもしれないわけです。とはいえ、最終的な判断は労働基準監督署が行うため、まずは手続きを行うことを推奨します。
また、労災として認められるためには、事故発生後速やかに上司や担当者に報告し、医療機関での治療を受けることが求められます。治療を受けた際の診断書や事故の状況を詳細に記録することが重要です。事故の詳細や診断書、治療内容などの書類が必要となるので、きちんと保管しておきましょう。
我慢せずに休もう
なかには、蜂に刺されたくらいで会社を休むのは申し訳ないと我慢する人たちもいるはずです。しかし、病院に行かずに放置しておくと、悪化して取り返しのつかない事故の発生確率が高まります。少しでも、違和感を抱いたなら、上司に説明して休みをもらってください。
その結果、欠勤したことで文句を言われたのなら、そのような会社は辞めたほうがよいです。社員の健康を蔑ろにするような会社に勤めていると、人生が台無しになります。健康ほど大事なものはありません。失ってから気づくのでは遅いので、自らの幸福を追求できる環境を作るための準備を始めるべきです。
いずれにしても、無理は禁物です。丁寧な報告・連絡・相談を心がけて、いち早く仕事に復帰できるように休息を取りましょう。
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