社会人として新たにスタートしたばかりの新人にとって、有給休暇を取得することは、職場での人間関係や評価を考慮する上でデリケートな問題となります。
特に、2日連続で有給を取得することに対して、一部の上司や先輩からは「取りすぎではないか」というネガティブな反応を受けることがあるのではないでしょうか。
この記事では、新人が2日連続で有給を取得することに対して、なぜネガティブな反応が生まれるのか、また、そのような反応を避けるための対応方法について考察していきます。
有給を2日連続で取る新人はむかつく?
さて、有給を2日連続で取る新人に対して、職場の人たちはむかつく可能性はあるのでしょうか?
結論から言えば、その会社で休暇を取りやすい雰囲気が醸成されていない場合、新人で有給を2日連続で取ることに対してネガティブな評価を受ける可能性が高いと言えるでしょう。
とりわけ、未だに日本の労働文化では、一部の職場で長時間労働が美徳とされており、出勤日に有給休暇を取ることを否定的に捉える人たちもいます。すなわち、「新人のくせに2日連続なんてやる気がない」と言われるかもしれないわけです。
また、新人にとって入社してから半年間は職場のルールや文化、仕事の流れを学ぶための大切な期間です。そのため、健康問題や緊急事態を除いて、2日連続で有給を取得するのは学習機会を逃すおそれがあるわけです。
とはいえ、有給休暇は労働基準法で認められている従業員の権利です。すなわち、新人だからと認めないことは法律違反になるおそれがあるわけです。その意味では、新人にかかわらず有給を認める体制が整った会社に転職するのも選択肢のひとつかもしれません。
生意気と言われないためのマナー3選
新入社員として、職場での環境に慣れることは大切なだけでなく、休暇の取得も重要です。しかし、新人であることから有給休暇を取りすぎると、周囲から批判を受ける可能性があります。そこで、新人で有給を取るときに生意気と言われないためのマナーについて考えてみましょう。
その1 上司との信頼関係を作る
第1に、上司との信頼関係を作ることで新人でも有給休暇を連続で取得しやすくなると考えられます。
サラリーマンにとってクライアント以上に重要な存在は上司です。なぜなら、上司があなたの評価を決定し、職場の中での地位を決めるうえで最も強い影響力を持っているからです。したがって、上司に信用されていないと、有給の取得はもちろん、昇進もうまくいかないのが現実です。
だからこそ、上司と定期的にコミュニケーションを取るに加えて、日頃の勤務態度を含めて新人として模範の行動を取ることで、有給の取得もスムーズになると言えるでしょう。
その2 納得できる理由を説明する
第2に、上司や同僚が納得できる理由を説明することを心がけましょう。
いうまでもなく、あなたが休んでいる間は上司や同僚は働いています。新人でも少なからず有給で休んだ分の負担が周りに影響する可能性があるわけです。だからこそ、それ相応の理由がない限り、有給を2日連続で取ることを快く思うことはないかもしれません。
もちろん、プライベートな事情を事細かに話す必要はないでしょう。
しかし、客観的に見たときに、休むことが適切であると判断できる理由を伝えないと、「ずる休みなのではないか?」と疑われてしまうおそれがあるでしょう。そして、休んでも自分が担当している業務に滞りが生じないように、引き継ぎの準備も忘れないようにしてください。
なお、2日連続で休むときの理由について検討したい人たちは次の記事をご覧ください。

その3 繁忙期を避ける
第3に、2日連続で休みを取るときは繁忙期を避けるのがマナーです。
有給は従業員に認められた権利です。けれども、人手不足で忙しい時期に立て続けに休みを取られたら、そのしわ寄せが組織全体に及ぶことはいうまでもありません。それが新人だったならば、周りから「生意気」と言われるのも理解できます。
無論、有給休暇の取得は法律で認められている権利です。けれども、その前に職場の人間関係を考慮しなければ、あなたの居場所は徐々になくなってしまうでしょう。その結果、退職を余儀なくされてしまう場合もあるので、休む前に今の職場状況を確認しておくことを忘れないでください。
休みを取りやすい職場を選ぼう
とはいえ、長らく勤めることを考えているならば、休みを取りやすい企業を選ぶのも大切です。新人である以上、慣れるまでは多少なりとも我慢しなければいけないのが現実です。
しかしながら、そもそも有給休暇が取りづらい雰囲気では勤続年数を重ねたところで休みやすくなる可能性は低いと言わざるを得ません。
もちろん、転職活動は大変です。特に、前職をすぐに辞めたとなれば、面接も通過しづらくなるおそれもあります。したがって、職場を変えるなら自分のキャリアがネガティブに評価されないように計画を練る必要があるでしょう。
それでも、ブラック企業にずっといて人生を無駄にしたと後から気付くのは賢明な判断とは言えません。人生は一度しかない。その現実を考慮したときに、そのまま自分を放っておくのは怠慢です。不幸から逃げることも大切です。環境が悪いこともあるのです。
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